こんなに穏やかな満足の時間があるのだろうか、なんて日々希が思い始めたとき、和寿は体を離した。 「さあ、始めるぞ」 改めて、獲物を逃がさない目をしている。 殺気に似た有無を言わさぬ気迫を宿らせる。 「え?もう十分だよ。この触れ合いだけで僕は満足。入れないでいると約束してくれたのでは……?」 戸惑いながらも日々希はいう。 「やり方はいろいろある。ひびきのそれも、鎮まっていないだろ」 「これは、ほっとけばなんとかなるっ」 やり方という言い方に、男同士にはやり方があると言ったジョシュア先生を思い出すが、手を伸ばして日々希のそれは握られ、軽くしごかれて、それ以上考えられなくなったのだった。 それから、日々希は全身をキスされ舐められ、触れられ、嗅がれ、高められた。 和寿の口の中で大きくたちあがり、和寿のよだれと日々希の先走りでとろとろになる。 頃合いを見計らい和寿はずり上がる。 和寿のそれも大きくそり上がっていた。 同じものであるのにまったく別物のようであった。 「舐めて」 既に大きくなっていた和寿のそれを口にいれる。抵抗感はあるが、喜ばせたいという気持ちが勝つ。 「根本までトロトロにして」 しっかり口の中に納められたのを確認すると、満足げに引きだした。 「もう、堪らない……握って」 興奮した和寿の声。 日々希の手が導かれ、二人の男の印を合わせて握らせる。その上から和寿の手が握る。 和寿のがぴったりと合わされて、気持ち良さにひくつくのも感じとれて、さらに興奮する。 リズミカルに和寿は腰を動かす。 すりあわされ、握る絶妙の圧で、ふたりのそれはさらに固く大きく張りつめる。 興奮し顔を歪める、和寿の首から肩、胸のラインはピンと張り詰めていて美しいなとの思いが掠めるが、お互いのよだれでさらにトロトロになって、その増していく快感に全ての感覚や意識が