sun)この前はごめん。僕の悩みの根源は、あの彼なんだ。失望した? j子)そりゃあちょっとは驚いたけど。 北条和寿が相手だったなんて思いもしなかったわ。ひびきは優しいから彼に変に見込まれたんでしょう。 で、あれから随分たつけどちゃんと話をした?どうして休日に外にでて、わたしとあったりしていたのかとか。 落ち込んでいる理由だとか話し合った? sun)してない。いたって普通に過ごしている。彼も何も言わないから僕も何もいわない。 だって、彼こそあのカフェにいた理由がなんなのか、きちんと教えてくれないから。 j子)それって、やっぱりあんたとコイビト関係だって、金持ちの暇つぶしの遊びなんじゃない?それで忙しくなったとたんに放置というところだろうけど、あのとき乱入してきたのは、そんなうっちゃってるコイビトでも、目の前で誰かに、しかも女に?奪われたくはないというところなのかしら? ああいう、世界は自分のためだけにあるなんて勘違いしているおぼっちゃってホント厄介よね。 あなたは人生の軌道修正なさい。まだ間に合うわ! sun)軌道修正……。 それは、和寿に翻弄される日々から解消されるということ。 彼から付き合うことをやめるといわれるまで、彼にしがみついていたいという気持を切り捨てるということ。 和寿が学内では知らない人がいない有名だから、日々希もそのお気に入りとして知る人も多い。 それを、学院中に、和寿のお気に入りでなくなった哀れなヤツ、とみられたくないという気持がすっぱりと別れられない自分側の理由なのか。 自分の自尊心やメンツといったものだけのために、彼と別れたくないのか。 だがその感覚ではなかった。 あれだけべったりだった和寿に顧みられなかった自分というのは好奇の目にさらされるとは思うが、そういう目にあうことをただ後伸ばしするために、今、このじわじわ絞殺