西条の総会は夕食の片付けが終わった食堂で行われるという。 剛の興奮が移ったのかどきどきする。 食事を終え、一旦部屋に帰ろうとすると日々希は剛に袖を引かれた。 このままここにいてほしいという。 普通に食事を終えた学生たちはいつものようにお盆を戻しざわざわしながら帰っていく。だが、いつもより早めの時間に食堂は片付けはじめだしているようであった。 和寿も残っている。 食堂には何というわけではなく、あちらこちらに40人ほどの男達が残っていた。 手に文庫本を持って読んでいるものも、イヤホンで音楽か何かを聞いている者もいる。 友人と他愛のないおしゃべりをしている者もいる。 珍しく女子グループもいる。ここは男子寮の食堂なので女子がいるのは珍しい。 一階の食堂までは一応、男女混合、教師陣も利用できる建前であった。 目当ての男子でもいるのだろうか。 女子がいると、いつもは男子ばかりでむさ苦しい雰囲気が軽く明るくなるようだった。 和寿は日々希が見ていることに気がつくと、くいっと顎をしゃくられる。 いつになく緊張した面持ちの北見も一緒である。 日々希と剛はそばに寄った。 「ひびきも西条派の総会に呼ばれたのか?」 和寿は腕を組み、不機嫌モードである。 「そう」 「呼ばれた理由は知っているか?」 「さあ?」 「俺も呼ばれたことからして、昨日のことに関係したことだろう」 和寿がそういったタイミングで台所用の電気が消えた。 「……そろったようなので始める」 低く響く大きな声。 すぐ後ろに西条弓弦が立っていた。日々希が驚き振り返れば、西条は安心させるようにうなずいた。 はっと気がつくと、適当に食堂で時間を潰していたと思っていた者たちはそれまでしていたことをやめ、全員が日々希たちの方に顔を向けていた。 先程までの何気ない様子は削ぎ落とされ、彼らの目は爛々