週末に加えて、平日の授業を終えてからの時間も和寿の予定が埋まり始めていた。 同じ寮に住みながら、日々希は和寿と合えない日が続く。 朝食時と昼食時は普段通りなのだが、その後は合同授業であったり、校舎ですれ違ったりする以外にふたりで過ごす時間がほとんどなくなってきたのだ。 夜も日々希が風呂に呼びに行く時間になっても部屋にいない時も多くて、3回肩透かしをくらってから、日々希は呼びに行くのを辞めてしまっていた。 「本当に申し訳ない……。学院祭が終わるぐらいまで、こんな状態が続きそうなんだ」 申し訳なく和寿は言うが、学院祭が終われば2学期が終わる。 そうしたら冬休みとなり二人はまた、夏休みのように別々に過ごすことになるのではないかと思うのである。 学期末の試験を終えて、和寿は何かを始めていた。 それも日々希に内緒で。 家業の仕事の勉強などもあるのだろうけれど、平日の授業の後は、どこかの教室を貸し切り、籠っているようであった。 外部から大人の女性たちを呼んでいるという噂もある。 学生も入ることもあるという。 そして、夜に部屋に戻る頃には、和寿は疲労困憊していて日々希には自分のために時間を割いてほしい、なんて言い出せそうにない雰囲気なのである。 外部から女を呼び、学生を呼び、いったい日々希に隠れて和寿は何をしているのか。 彼女たちを自室に招かないだけ救いがあると思うべきなのか。 二人の関係が少しずつ変わり始めていることを無視続けるには限界があった。 夏祭りの後はふたりは順調だった。 いろいろあったアジィール王子が帰国し試験も終えると平和な日常が戻ってくるはずだった。 だが、その代わりに和寿は急に忙しくなったのだった。 それで、日々希はバイトが終わってからの時間つぶしに情報室に来ることが多くなる。 その日は、情報室にはメガネの男子たちが5,6人ほど集