(38)※頑張ったご褒美

2993 Words

掲示板を確認したその夜、大浴場で温まった後、日々希は和寿の部屋に行く。 部屋に入ったとたん、待ちきれない和寿からのキスが始まった。 「ちょっと、今日は話をしたくて……」 と押し退けようとするが、その言葉は和寿に食われる。 「ようやく部屋に来てくれたのにつれないヤツ!」 「ひびき、キスしたくて堪らない」 ふとした瞬間に和寿と目が合うたびに強烈に引き寄せられるものを感じつつ、日々希はずっと試験期間中無視をしていたのだった。 「本当に、学年一番ってすごいね」 「一番は当然だけど、でも頑張ったご褒美が欲しいんだ」 和寿はいうが、日々希の59位という、取り立てていいとも悪いとも言えない普通の成績を思い出したのか眉を寄せた。 「ひびきの体育科目をなんとかしないとな!俺のところで夏休みに特訓でもするか?」 といいつつ、その手は服を脱がしにかかっている。 「ちょっと、話がしたいっ」 慌てて手を突っ張り距離を取った。 今夜は、昼に聞いた裏レースのことを聞きたかったのだ。 「それは後で教えてやる。それより今はひびきの体に触れたい。ひびきも俺のを触ってくれ」 和寿はひびきの手をとって、シャツの上から胸をさわらせた。 シャツの下には風呂で見た筋肉が程よくついた、湯にあたたまった温かな体。 軽く掴めば弾力を持って日々希の手を押し返した。 直接肌に触れたくなって、邪魔なシャツのボタンを外しにかかってしまう。 下までボタンが外されるのを待ちきれず、和寿はシャツを頭から脱ぐ。 湯に温まり、内側から発光するかのような美しい肢体が現れた。 「ひびきも脱げよ。それとも脱がして欲しい?」 脱がされるより、自分で脱ぐ方が恥ずかしくないような気がして、日々希は和寿と同様にシャツを脱いだ。 「下も脱げよ?」 「い、やだ」 「やだって、俺たちコイビト同士でもうヤった仲だ

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