二日目の本祭りは初日に負けず劣らず空高く、秋晴れである。 外部からの招待客も多く、寄せては返す人の波は時間を追うごとに大きくなっていく。 イベント会場の舞台ではVESの二回戦が始まっている。 趣向を凝らした選手が登場するたびに声援が上がっていたが、次第に観客が集まり立ち見が出てくる。 運営委員会が総力を挙げて呼びよせた、若者に大人気のビジュアル・ダンス・ユニット、エグゼスこと、エグゼクティブスマイルと、物憂げなアコースティックギターの美少女、ジュリアを生で見られるとあって、イベント会場とたこ焼き屋の前の通路はかろうじて人が一人通れるぐらいの隙間だけを残しての、混雑ぶりとなり始めるのである。 VESに出場している者たちは、はじめは昨日よりもはるかに多い観客に驚き緊張する。だが、彼らの多くは自分たちの対戦に興味があるというわけでもなく、スクリーンも真剣に見ない者もいる。 体のいい、ゲストイベントの時間までの余興扱いであった。 それでも、ヴィジュアルや戦い方で迫力と圧倒的な強さを見せた者たちは、彼らの目を惹きつけ、大きな歓声が上がる。 あれは誰?と聞かれる者もいる。 その一人が、昨日とはちがうボディコン姿の西条弓弦であり、猫耳の柔道山田であり、ドラキュラの西川雄治であり、七つの傷のある男ケンシロウの東山圭吾である。 日々希も舞台に上がる。 昨日よりも見物客が多くて上がる前からどきどきするが、上がってみると、案外客席は横を向いていて、ほっとする。 「男子なの、女子なの?あれは男装?」 日々希の宝塚の男役はおおむね好評である。 日々希の二回戦は相手は女子であるが、彼女は無駄な攻撃をしてこないために、にらみ合う時間が多くててこずってしまうが、なんとか勝利する。 日々希は和寿を探した。 和寿の登場は、大きく会場がざわめいたのですぐにわかる。 今日の和寿は